食べ物を無駄 にしないために私 たちにできること
食品ロス
2017年度の東京都全体の食品ロスの年間発生量は約51万ン、日本全体では約612万トンと推計されています。これは一人当たり毎日お茶わん1杯分の御飯を捨てているのと同じ量に相当します。さらに世界全体では約13億トンの食料が毎年廃棄されています。これは、世界の食料生産量の3分の1に当たる量です。
東京都の食品ロスへの対策
東京都では、生産から消費にいたるまでのあらゆる段階で発生している食品ロスは、資源だけでなくCO₂排出の面からも喫緊に取り組むべき課題だと考えています。このため、東京都食品ロス削減推進計画を2021年3月に策定し、2030年までに食品ロス発生量を2000年度と比較して半分に、2050年までに実質ゼロを目指しています。多岐にわたる食品ロス対策を着実に進めるため、事業者、消費者、行政等が緊密に連携を図り一丸となって取組を推進しています。
東京都の主な施策
・発生抑制(リデュース)を基調とした持続可能な循環型社会へ
・先進技術を活用した食品ロスの削減
・フードサプライチェーンの連携した取組の推進
・未利用食品の有効活用の推進
・食品リサイクルの推進
飢餓の状況
食品ロスが問題となっている一方で、飢えに苦しむ人々がいます。
飢餓人口(十分な食料が手に入らず、栄養不良になっている人々の数)は、長く減少を続けていました。2005年の8億2560万人から、2014年には6億2890万人まで減少しています。しかし、最近になって、再び増加に転じています。2019年の飢餓人口は、6億8780万人となり、2014年から約6000万人増えています。
さらに、国連は、2020年に世界の飢餓状況が劇的に悪化したと発表しました。その主な原因は、新型コロナウイルスのパンデミック世界的大流行)の影響であると考えられています。飢餓人口は、まだ完全には把握できていませんが、世界人口の10人に1人が飢餓に苦しんでいたと推定されています。
SDGs2「2030年までに飢餓を無くす」という目標の達成には、多大な努力が必要です。
温室効果ガスの発生源
食品が食卓に届けられるまでの過程では、多くのCO₂やメタン等の温室効果ガスが排出されています。その量は総排出量の2137%とも言われています。
・食品が食卓に届けられるまでのどの過程で温室効果ガスが出るのだろうか。
・温室効果ガスの排出量を減らすためにできることはあるのだろうか。
もっと調べてみよう
考えてみよう
・多くの食品が運ばれてきて、食べられるのに廃棄されてしまう実態を調べてみよう。
・日本や世界の食品ロスを減らし、飢えに苦しむ人を減らす取組を考えてみよう。
・中学生の私たちにできることを考えてみよう。