未来の地球のために、自分でできることを考え、実践じっせんしよう ~カーボンハーフ~

地球温暖化とカーボンハーフ

地球温暖化とその原因

IPCC(気候変動に関する政府間パネル)は、人間の活動による温室効果ガスの排出はいしゅつを地球温暖化の主な原因として挙げています。

地球温暖化とわたしたちの生活への影響えいきょう

1.高温・寒波

<北米>
高温:カナダ西部のリットンでは、2021年6月29日に 49.6℃の最高気温を観測し、カナダの国内最高記録を更新した。 ※リットンの 6月の月平均気温(平年値)は18.3℃。
寒波:米国中部~ 南部を中心に、2021年2月中旬の寒波により合計220人以上が死亡し、240億米国ドルにのぼる経済被害が発生したと伝えられた。
<ヨーロッパ>
高温:ヨーロッパ西部を中心に、2022年7月に顕著な高温が続いた。スペイン南部コルドバで7月12日、13日に最高気温43.6℃、フランス南部のトゥールーズでは、7月17日に最高気温39.4℃を観測。
<アジア>
高温:トルコ南東部のジズレでは、2021年7月20日に49.1℃の最高気温を観測し、トルコの国内最高記録を更新した。
<日本>
高温:2022年6月~8月の日本の平均気温は顕著に高く、統計開始以降で2番目に高い記録。日本近海の6月~8月の平均海面水温は統計開始以降で第1位の高い記録。

2.氷床ひょうしょうや氷河 

地球の温暖化による影響えいきょうにより、氷床ひょうしょうや氷河がとけています。氷がとけると次のような問題が生じます。
①生態系の変化
ホッキョクグマなどの生き物が十分なえさ捕獲ほかくできなくなったり、住む場所が少なくなったりしています。
②海面上昇
氷がとけると海面が上昇する一因となります。フィジーやツバルなどの島国では、高潮による被害が大きくなっています。
③地球温暖化の加速
海氷は海水面に比べ太陽光の反射率が高いため、海氷が減ると太陽光の反射率が下がり、海水面における太陽反射の吸収が増加し、地球全体の温暖化が加速します。

3.農作物

近年、日本では地球温暖化の影響えいきょうによる農作物の生育障害が報告されています。例えばリンゴの着色不良や日焼けなどが挙げられ、その栽培さいばい適地も温暖化とともに徐々じょじょに北上しています。

4.熱中症ねっちゅうしょうの増加

地球温暖化にともなう気候変動により、日本でも真夏日・猛暑もうしょ日が増加しています。熱中症ねっちゅうしょう発症はっしょうリスクが年々高まっており、脱水だっすい症状しょうじょうなどへの注意が必要です。2090年には、東京・大阪おおさかで、日中の屋外活動が可能な時間が現在よりも30~40% 短縮すると言われています。

カーボンハーフの取り組み

気温の上昇じょうしょうおさえるため、2030年までに温室効果ガスの排出はいしゅつ量を50%(2000 年比)に減らす東京都の「カーボンハーフ」の取組の一つとして、使用時に二酸化炭素(CO₂)などの温室効果ガスを排出はいしゅつしない水素などの次世代エネルギーの活用があります。

水素エネルギーの普及ふきゅう・拡大へ

東京都は、水素ステーションの整備拡大や燃料電池自動車・バスなどの普及ふきゅうに取り組んでいます。実際に、2017年から燃料電池バスの運行が開始され、2022年10月には93台が走行しています。

考えてみよう

・地球温暖化がこれ以上進まないようにするためには、どのような技術が必要でしょうか。
・今、自分にできることを考えてみましょう。

地球温暖化とカーボンハーフ